横浜市内では老舗のミニシアター『ジャック&ベティー』で上映されている『ソローキンの見た桜』。
阿部純子、日露戦争時代のロミジュリ映画『ソローキンの見た桜』に懸けた想い
僕が学生の頃を過ごした愛媛県松山市。
日露戦争時、その松山市に作られた日本初の『ロシア人収容所』での史実を基に作られたフィクション作品。
エンドロールが終わった後、シーンと静まり返る館内の至るところから、鼻をすする音が聞こえた。
キャッチコピーにも『ロミオとジュリエット』とあるように、純粋な『ラブストーリー』なんやけど、
決してハリウッド映画のような露骨な『お涙頂戴』ではなく『やんわりと心に残る』……そんな印象を持った映画やった。
ただこの映画、映像の色合いがスゴく綺麗。
日本だけやなくて、ロシアでも撮影されてる。
正直、ミニシアターだけやなくて、大手シネコンでもやって欲しい位の完成度やと思う。
今、上映してくれてる映画館には、とても失礼な言い方になるんやけど、
より良い椅子に座って、
より良い音で聞きながら、
より綺麗な映像で見てみたいと思た。
この映画は
映像もストーリーも、ホンマ美しい。
あと本編全体から『愛媛の匂い』をジワジワ感じることが出来て、何かほんわかした気持ちにもなれる。
埼玉県民が『翔んで埼玉』を見るんやったら、愛媛県民は、まさにこれを見るべし(笑)
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まだ公開したばっかりやから、あんまり深く触れんけど、どうしても心に残るところがあったから、そこだけ触れたいので、お許しを。
2つ……ほど。
1つ目は役者さん。
『戒田節子』さんが出演されているシーン。
元南海放送のアナウンサーで、今も愛媛県内で劇団『みかん一座』を主宰、御活躍されてる方で、地元テレビでも幾度となく拝見していたので、スクリーンに映る戒田さんを見て、ちょっとサブイボが出た(笑)
他の演者さんにも負けてない存在感。
松山市内の音響照明屋さんで頑張っている友人から『みかん一座』の話も聞いていたので、素直に感動。
やっぱり戒田さん、すげぇ。
あと、イッセー尾形さん。
やっぱりイッセー尾形さんの優しい演技はハマる。子供の頃『お笑いスター誕生』に出ていたイッセー尾形さんが好きやった。(あと、とんねるずとミスター梅介w)
劇中ちょいちょい出てくる
ダァ言うなっ!
と言う彼の台詞は耳に残った(笑)
2つ目は作品の要所要所で出てくる『松山城の桜』。
綺麗やった……というか、
こんな綺麗やったんや
と言うのが正しい。
(これは自分で撮った冬場の松山城。桜は映画でお楽しみ下さいw)
事あるごとに、何回も何回も登った城山やのに、平和通りやロープゥウェー街から何回も城山の桜は見上げてたはずやのに、
新歓コンパやお花見で山頂に登って見た、満開の桜の事は殆ど記憶になかった。
当時の山頂の臭いとか、空気感はよう覚えてるんやけど……。
(何でやろ?…答えは簡単、飲みすぎw)
ただ、この映画で何となく思い出せた。これ、自分の中ではスゴく大事な部分(笑)。
春になると桃色の山の上に、ちょこんと乗ってる松山城は、ホンマに可愛らしかったことも思い出せた。
……思い出せたと言えば、エンドロールで名前が流れていた某ホテルチェーン。
深夜のフロントのバイトでお世話になったなぁ(笑)。ホンマ懐かしかった。
観賞後、伊勢佐木モールの有隣堂に寄った時、映画書籍コーナーに平積みされていたノベライズがあったので、購入した。
とりあえず明日から暫くは、小説で作品を楽しもうと思う。
ほんの2時間程の時間やったけど、その時間のおかげで、20数年前の色んな事を思い出させてくれた『ソローキンの見た桜』に感謝。